酪農学園大学付属動物医療センター
エキゾチックアニマル科

ご紹介いただく獣医師の皆様へ

地域連携への想い

当センターは、地域の動物病院様との緊密な連携が、ご家族の安心にもつながると考えております。貴院からの大切な患者様を、責任をもってお預かりし、診断・治療のサポートをさせていただきます。

ご紹介の流れ (犬・猫と同じ流れです)

電話によるご予約

TEL: 011-386-1213

予約受付時間 8:30~16:30(休診日除く)

  1. お電話で以下の内容を確認し、ご予約いたします。
お電話で伺う主な事項
  • 受診したい診療科
  • 検査・診断のみ希望するか、治療まで希望するか
  • 飼い主さんのお名前、電話番号
  • 動物種、年齢、性別、去勢・避妊の有無
  • 症状
  • 診療希望日など

FAXによるご予約

FAX: 011-386-0880

予約受付時間 常時受付(※返信は診察時間に行います)

  1. 「診療予約依頼書」をFAXでお送りください。
  2. 予約可能な日時をこちらから連絡いたします。
FAXによる予約に必要な書式

🔹 電話予約・FAX予約共通

ご予約の診療日の前日までに紹介状のFAXをお願いいたします

(FAX番号: 011-386-0880)

紹介状と血液検査結果は任意の書式でも結構ですが、下記書式もご利用いただけます。

紹介状書式ダウンロード

検査のみのご依頼

MRI、DECT(Dual Energy CT)などの高度医療機器を用いた検査のみのご依頼も承っております。診断の一助として、お気軽にご活用ください。詳細はお電話にてお問い合わせください。

CT/MRI検査のご活用について:こんな時、ご相談ください

日々多くの患者さんと向き合っていらっしゃる中で、「加齢による変化とは何か違う」と違和感を感じることはございませんでしょうか。そういった症例の中に、CT/MRI検査によって初めて診断可能な、治療の選択肢がある疾患が隠れているかもしれないと私たちは考えております。

CT検査:高速撮影と高解像度がもたらす可能性

当センターでは、アジア圏の獣医系大学で唯一となるデュアルエナジー・ハイレゾ技術搭載のCT装置を導入しています。この圧倒的な性能が、診断に新たな選択肢をもたらします。

  • 負担の軽減: 検査・麻酔時間を大幅に短縮し、特に状態の悪い患者様への負担を最小限に抑えます。
  • デュアルエナジー技術: MRIでしか評価できなかった骨組織の炎症などをCTで評価できる可能性があり、検査時間の大幅な短縮につながります。
  • ハイレゾ技術: 超小型犬や猫、さらに小さなエキゾチックアニマルの微細な骨構造や骨折の評価精度が飛躍的に向上します。

より詳しい装置の紹介は、大学の公式ページもご参照ください。
→ アジアの獣医系大学で唯一のCT装置を導入(酪農学園大学HP)

MRI検査:軟部組織・神経疾患の診断に

軟部組織のコントラスト分解能に優れるMRIは、特に神経系疾患の診断において不可欠なモダリティです。CTとは異なるアプローチで、病態の核心に迫ります。

論文紹介:フェレットの脊髄リンパ腫

後肢の進行性麻痺を主訴としたフェレットにおいて、一般レントゲンやエコー検査では原因の特定が困難であった症例が報告されています。本症例では、MRI検査により胸椎レベルでの脊髄圧迫病変が明瞭に描出され、正確な診断に至ったとされています。このように、MRI検査はエキゾチックアニマルの神経疾患において、確定診断に重要な役割を果たすことが示されています。正確な診断がつくことで、ご家族がペットと向き合い、残された時間をより元気に過ごせるようになるのを、先生方も実感されていることと存じます。ご家族が大切なペットと、より長く、健やかな時間を過ごせるよう、ご協力をお願いできれば幸いです。

参考文献: Ingrao JC, Eshar D, Vince A, et al. Focal thoracolumbar spinal cord lymphosarcoma in a ferret (Mustela putorius furo). Can Vet J. 2014 Jul;55(7):667–71.

エキゾチック動物医療の未来のために

エキゾチックアニマルの分野では、まだ解明されていない疾患が多く、私たち大学病院も日々研究を重ねています。先生方にご紹介いただく一つひとつの症例が、この分野の医療を前進させる極めて貴重な知見となります。得られた知見は学会や論文を通じて先生方に還元し、業界全体の発展に貢献することが私たちの使命です。未来の動物たちのため、ご協力いただけますと幸いです。